リズと青い鳥の作品情報・感想・評価 - 2ページ目

「リズと青い鳥」に投稿された感想・評価

Lelounch

Lelounchの感想・評価

4.4
少女の心の繊細さを京アニ独自の絵のタッチや音楽で丁寧に表現されており、とても心に沁みる作品。二人の少女が互いの向き合い方を絵本とその絵本を元に作曲された音楽を通して描かれおり、自分の伝えなくてはならない想いを相手にひとつの楽器で表現するシーンにとても感動しました。
音楽、描写、脚本など完成度の高さに圧倒された..というのが素直な感想です。

最後の合奏シーンでは鳥肌立ちました。

リズ=みぞれ、青い鳥=希美だと思っていたが、逆だったのだろうか。みぞれにとっては希美という確固たる存在が自らが飛び立つ壁となっていた。みぞれは自らと向き合い、希美に依存しすぎない生き方を選んでいく。終盤の下校時にみぞれが希美の先を歩くシーンはその象徴だろうと。

吹奏楽は物語の解釈や、演奏者との相性も大切なんだと学ぶことができました。『飛び立つ君の背を見上げる』からの鑑賞だったため人間関係などを深く見ることができました。水彩タッチの描写好きだなぁ。
りぃ

りぃの感想・評価

3.8
ユーフォのスピンオフならということでとりあえず後回しにしてたけど、眼球の揺れから手の癖など繊細に描かれててやっぱりいい仕事なさるなと思った。相変わらず滝先生カッコイイ
harunoma

harunomaの感想・評価

5.0
『リズと青い鳥』
微細なものの変化(繊細さ)と音響的自由でその存在を活写した、芸術の領域においてアニメ映画の金字塔とも呼べる作品。
Shaning M6proと2.5mm,SENNHEISER HD650、このように自転車を走らせながら映画の劇伴というより音、音響を聴いている訳だが、なべてアニメーションの唯一の現実は音と声にしかなく、フィクショナルな音というものは存在せず、たとえ作られたとしても音はどこまでも現実の在り処となる。

 たとえどのように身を置こうとも、私たちは見ることやめた自分を考えることはできない。人が夢を見るのは、ただ見ることをやめないためだと私には思われる。-ゲーテ『親和力』-P237

牛尾と鶴岡と山田とのアンサンブル。
(冒頭と最後の足音は音楽の一部。普通劇伴と言えば先に映像があってそこに合わせるが、リズでは逆に音楽に合わせて作画するという手法。twitterより)
音響的自由がシネマの最後の活劇を準備する。
ここでは、シルヴィアの正統性が息づき、あまりにも完璧であるがゆえに見直せない。
ただ入れ子構造の絵本のシークェンスは少し冗長に思えた、それでもジャスト90分だが。
たぶんこの映画を観るために生まれてきたのだと思いつつも、計算可能性の内部で、魂の渇望が足りない気もするのだ。それはどこに起因するのだろう。
残りの時においては、迷いなく
『おおかみこどもの雨と雪』を選ぼう。幼年期に関わるフィルム。わたしたちのあいだで。
日本にこれほどまでに繊細でありながらも
力強く、魅力に溢れた作品がかつてあった
だろうか!!
とにかく脚本で伝えるのではなく、カメラ
ワークや視線、表情などの細かい所からの
情報量がとてつもない!
髪をさわるみぞれの癖、顔の角度、足など
見れば見るほど発見のある作品。
脚本も素晴らしい。平坦なストーリーと
いってしまえば終わりだけれど、こういう
『静』の中にも微かに潜むお互いの『動』
の気持ち。
そして1回目と2回目で大きな違いを表す
『大好きのハグ』希美の小さな一言に
縛られ続けるみぞれ、しかしそれでも青い鳥を籠にしまっておきたい希美、微かで
他人からしたらどうでもよいはずなのに、
当人たちには世界が変わるほどの衝撃を
与えることもある。
そんなありふれた世界をガラスのように
繊細に描いた今作はアニメ映画の最高峰と
言えるだろう。
pi

piの感想・評価

2.9

このレビューはネタバレを含みます

女の子なら誰もが通る道かもしれない( ; ; )??
みんなから憧れられる側の のぞみも、実はみぞれに憧れを持っていたってことかなあ、、
絵本の中の作画も可愛くてこの絵本あったら欲しい✨

この曲も本当にあるのかな。調べてみよう

無口で人付き合い悪い先輩に対してあんな風に仲良くなりたいって思えるかな。
オーボエ上手くて尊敬出来るところがあればそう思えるのかな
私は音楽の実力とか関係なしに顔が可愛い先輩とヲタクな先輩とは仲良くなりたいと思って近づいてたっけ👩‍🦲
あと人を避けて壁づたいに歩く人付き合い苦手な男の先輩面白くて好きだったな(笑)演奏会の時も演奏終わったら逃げるようにしてステージからはける姿が最高だったな✨
hosh

hoshの感想・評価

4.6
言葉で語らず画面で語る筆頭の作品。

冒頭の登校シーンから情報量が凄い。
歩き方、上履きの出し方、足音の大きさ。
話す言葉の量。どちらが先に歩くか。

鏡、窓越しのシーンが多く、
みぞれ自身もしくは希美が見えるシーンも
多い。
2人の視線の動きを見ていくとどちらが
どれだけ見ているかが分かる。

終盤、2人が抱き合うシーンは美しく
安心するが手は結び合わない。
ここのすれ違いがなんとも悲しい。

基本校内でのみ展開する話だが
最後には外に出る。
冒頭は希美について行ったみぞれが
先頭になるシーンが散見される。
とどめは、横歩きになり、階段のシーン
では才能が上であるみぞれが希美よりも
上に立つシーンすらある。

常に噛み合うようですれ違う2人だが
ラストでハッピーアイスクリームで
なんとか噛み合い、歩いていく様に
サッドではなくハッピーエンドを
感じとることができてよかった。

山田監督の作品って、才能論や葛藤、人の闇やすれ違いっていう青春の暗部を逃げずに描写してくれる。
そして、その中で悪者を作らずにしっかり
1人1人の登場人物に愛と優しさを持った結末を用意するのでとても気持ちのいい作品が多いな、と思う。
繊細な演出や、陽だまりのように見ていて温かくなるような画面作りもとても素敵。

極めて映画的で、何度観ても発見がある。
言葉ではなく映像と感覚で伝えてくる
山田尚子の手腕と、これだけ繊細な
話をまとめた吉田玲子の脚本、
そして音楽の牛尾憲輔全てが神がかった
ものすごい作品だと思う。
人を選ぶ映画だなって印象です。
京アニで個人的に一番好きなユーフォニアムシリーズのスピンオフ。
山なし谷なしな平坦に二人のキャラの青春を描いた本作は好きな人は好きだろうなと思った。
矢嶋

矢嶋の感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

スピンオフではあるがキャラデザが異なり、ストーリー的にも単独で視聴して問題ない作品。
このキャラデザを見た瞬間、繊細で儚い作風を既に予感させられる。

主人公のみぞれ同様に言葉の少ない作品で、動きや仕草、表情でメッセージを伝える。
冒頭の希美とみぞれが歩くシーンからそれは顕著で、髪の毛の揺れる様や歩き方で初見の人にもおおよその性格が伝わるだろう。大きな感情の動きがあっても直接台詞で言うことは少なく、映像作品の強みを最大に活かしている。リズを見ると、ユーフォが喋り過ぎでうるさく感じる程だ。
言葉がなくても十分雄弁であるだけに、BD特典のコンテは強烈。

音楽も素晴らしく、牛尾憲輔氏の環境音楽的な劇伴は静かでありながら伝わるものがあり、作品と合っている。
松田彬人氏の楽曲もやはり秀逸で、 第三楽章は作中何度か流れながらどれも違っており、やはりクライマックスで流れる瞬間は何度聞いても鳥肌が立つ。

ストーリー面で極めて興味深いのが、最後みぞれはリズの想いを汲み取ったわけではない点だ。
要するに、意図は分からないんだけど、リズ(希美)の言葉は裏切れないという考え。
この解答は予想外だった。

とにかく、演出、音楽、作画、美術、脚本…と全てが素晴らしく、何度となく見返してしまう名作だ。

なお、単独で見られる一方で、シリーズものとしても無論楽しめる。今まで正しいことであれば何を言ってもいいような感じだった麗奈が「そんな顔させるつもりじゃなかった」と反省し、成長を感じる。美玲とさつきが大好きのハグをしている等。剣崎梨々花という魅力的なキャラを出したことで、後のシリーズ作品も否応なく気になってしまうことは言うまでもない。

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