ハエ男の子供として生まれたことにより、人権を剥奪された青年が、冷徹な研究員たちに復讐心を向けていく。1986年度「ザ・フライ」から物語が継続している、サスペンス・ホラー第2弾。
研究の対象にされたハエ男の息子が、監視施設に入れられてしまう。少年期から青年期までの流れが丁寧に描かれており、出生の秘密とそこに付随する人権的侵害がグロテスクに繰り広げられる。
前作の特殊メイク担当者が監督を務めているため、人体破損描写に気合が入りまくり。特殊メイクの部分を、いちいち分かりやすく映像に収めてくれる。一方、悪趣味全開のシナリオ展開は、脚本家フランク・ダラボンの仕業ではないかと思われる。
不当な管理体制に気づいた主人公が、自己のフラストレーションを爆発させると共に、凶暴性を露わにする展開がエキサイト必至。下卑た人間たちを見つめるときの、ハエ男のジト目表現が、あまりにも素晴らしい。
