賽の河原

あの頃、君を追いかけたの賽の河原のレビュー・感想・評価

あの頃、君を追いかけた(2018年製作の映画)
3.7
元の映画は見てません。
まず第一にね、「おいっ、バカっ!」「なんでそんな浅ましいことを...(ドン引き)」「そこはイケるだろ!押せよっ!あっ......バカ野郎‼︎」っていうのが最高でしたね!
もう本当に主人公の男の子が一歩足りないんですよね。経験値が足りないが故に「お前、そこで行くんだよ!」ってところを尽く外すっていうね。青春とか若いってことが、なんか世間からするとキラキラしたようなものみたいに言われるけど、本当にみっともないし「若いって、嫌ですねえ...」「若さ、即ちバカですねぇ...」みたいなツラみがチクチクきてイタ面白かったですし、ラストの「ラ・ラ・ランド」的な「あるいはこうであったかもしれない世界線」っていう話の構造はつくづく映画と相性が良いですよね。エモいし刺さるし良かったですよ。なんなら「俺、ちょうど数週間前にこのシチュエーションあったわwww しかもこの場面の相手の男の顔っていうディテールがリアルすぎてヤバすぎるw」って言うね、もうネタバレを避けてるんで誰にも伝わらない感想になってますけどw
あとは齋藤飛鳥さん、チョーかわいいっすね。もうとにかく顔が小さい。
この前みたベルイマンの「野いちご」っていう映画の有名な夢シークエンスに、男に声をかけてみて...その男が振り返ると...「顔がないっ...!」っていうシュールリアリスティックなシーンがあるんですけど、もう齋藤飛鳥さんは顔が小さすぎて「顔がないっ...!ベルイマンオマージュ...!あっ...顔があるわ...w」って感じでしたよ。
あと職業柄、映画の中で学校が出てくると、もうなんなら映画のメインストーリー以上に学校のディテールが気になってしまうマンなんですけど、そらもう「今どきこういう学校描写マジ勘弁してくんねーかな」っていう女の先生が出てきたりもするんですけど、この映画の日本史の授業はちゃんと板書計画とか立ててそうで、今までみた学校の授業のシーンの中でも演出の完成度が突出して高かったですね。だからどうしたって話ですけどね。
まあ狙いにいってる笑いは品がなくて滑りまくってたと思いますし、「なんならこの話の登場人物、ほとんど削れんじゃね?」っていうキャラクターの書き割り感は否めないように思うんですけど、元になった映画の方を見てないんでここについてはよく分かんないんで気にならなかったですね。イタくて刺さって最高でした。
ところでこの話、どこの国のどの時期の話だったんですかね?季節感が変でしたし、台湾版に敢えて合わせてるのか、撮影期間の問題なのか...
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