方眼

折れた槍の方眼のレビュー・感想・評価

折れた槍(1954年製作の映画)
4.0
1954年”Broken Lance”。土地開拓、水の引き込みから牧場を立ち上げたデヴロー家のワンマン親父マットと先妻の子3人と後妻の子1人。とにかくデヴロー家の屋敷内がでかくてセットと照明が重厚、室内に大きな肖像画があり、紳士淑女も芝居がかってる。これ舞台設定は西部劇だがヨーロッパ貴族の話のようだ、と思って観終わってから調べたら、イタリア系アメリカ人家族の近代劇「他人の家」のリメイクだった。話の骨格も「リア王」に「ロミ&ジュリ」と「ハムレット」を混ぜたようなプロット。子供4人のうち2人のキャラ同じなので3人でいいじゃないかと思う。時制とタッチは工夫、冒頭とクライマックスで回想を挟む構成、しかも回想の中に法廷劇が入っており凝っている。構図はワイドスクリーン向け、あまりカット割らず、複数の登場人物を配置し会話芝居でシーンを構成。スペンサー・トレイシー父が扇の要。長男ベンの描き方が良ければ加点だった。
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