KeiRalph

ファイティング・ファミリーのKeiRalphのレビュー・感想・評価

3.9
世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEに、ひとりのディーバがチャンピオンシップに挑むまでの実話。プロレス好きにはマストの作品ですが、実はここ数年はWWEには明るくなく、本作の主人公、ペイジについてそんなに知らない私。

ただ、知らなくともストーリーは単純明快。プロレス好きでないとピンとこない部分があるかも知れませんが、一風変わった…いや、かなり変わったファミリー群像劇と思えばどんな方でも楽しめると思います。

なにより今作のプロデュースはあのロック様!JUST BRING IT!冒頭からバリバリ現役時代の映像から始まり、当時のWWEの盛り上がりを知っていれば興奮ブチ上がりです。何なら、ロック様の映画でも良かったのでは…と思わなくもないですが、物語でも、要所要所で登場します。

イギリスのインディプロレス団体を運営する家族の三人兄妹末っ子が本作の主人公、サラヤ。当然の如く、幼少時代からリングに上がり、プロレスのイロハを知る環境にあるため、普通の家族とはだいぶ違う英才教育を受けています。父親役のニック・フロストのモヒカン姿が似合いすぎ。ロック様からかかってきた電話に「俺はヴィン・ディーゼルだ」と応えるセンス最高!

全体の特徴としてはプロレス版マイフェアレディ的な王道系。併せてWWEという団体の唯一無二であろう強固な団体運営、新人育成の一部も垣間見える所もマニアとしては嬉しい所。

事実に基づく話なので仕方ないですが、後半の2軍団体のNXTから1軍のRAWへの昇格、デビュー即タイトル奪取という展開があまりにもとんとん拍子すぎやしないか、と思わなくも無いですが、これもまたWWEらしくもあります。

プロレスファン目線でもほぼ突っ込み所ないので、これでよしとします。でも、ビンスに出て欲しかったな。
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