ゆめちん

ファイティング・ファミリーのゆめちんのレビュー・感想・評価

3.0
ファイティング・ファミリー

実話に基づく物語で、女子プロレスを題材にした作品はあまり記憶がなく、皆さんの評判もいいので楽しみにしておりました。

イギリス北部のノーウィッチで、プロレス興行を生業にしているナイト一家。一人娘のサラヤは兄ザックと共に、WWEのレスラーになることを夢見てプロレス漬けの毎日を送る中、念願叶って兄妹揃ってWWEのトライアウトを受けることに。

作品全体を通して "サラヤの成長物語" が軸となりますが、"選ばれた者" と "選ばれなかった者" それぞれの苦悩が丁寧に描かれているのが好感持てました。

親が自分の果たせなかった夢を、子どもに押し付けるのは、多少複雑な気持ちになるものの、プロレス一家という環境の中で苦悩を抱えながら、兄妹が励まし合って、自分たちの道を見つけ、前に進んでいく姿に心打たれました。

サラヤにとって兄ザックや両親の存在がとても大きく、随所に家族愛を感じる展開は、温かい気持ちになり、家族の良さを改めて実感させられました。

ナイト家の父母の下品で過激なセリフの数々が笑いを誘い、本人役で出演のドウェイン・ジョンソンの持つ独特な雰囲気が、作品をギュッと引き締め、上手く緩急がつけられていて、バランスの良さを感じました。

エンドロールで流れる、実際の本人たちの映像を見てびっくり。よくここまで再現できたなと感心しました。

それにしても、最初はとても上品だったザックの義理母が、次第にナイト一家に同化していくのが観ていて可笑しかった。
ゆめちん

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