ようすけ

ファイティング・ファミリーのようすけのレビュー・感想・評価

4.0
十数年前にWWEの大ファンの友人とべろべろに酔うほど飲んだ時に「プロレスなんかショーじゃないか。」と言った。友人は黙って家に連れていきWWEの映像を見せた。男性の浮気。女性レスラーが激怒で痴話喧嘩。どんどんエスカレートしていき結局二人ともリングに上がってゴングがなる。タッチの相手はお互いの浮気相手。そこからは罵声を浴びせながら技の応酬。結局女性レスラーと浮気相手がフォールしてスリーカウントで勝利。最高に楽しかった。「プロレスはショーだよ」とその時に言われた言葉を今でも覚えている。
少ししか登場しないロックがプロレスは脚色された世界だが観客は嘘を見抜くと言った。
プロレスラーは馬鹿なことを真剣にやるのが仕事だと言ったレスラーもいた。
もちろん相手を怪我させず自分も怪我させないために体力をつける鍛練をする。技も練習する。それが前提だけれど職人とスターは違う。観客が求めることができるかどうか。コーチが挑発的なことばかり言うのは資質を確かめているのかなぁと思った。

ペイジが選ばれて兄が選ばれなかった理由はそこにある。「魅力がないからよ」とペイジが叫んだのは正しい。

元モデルに経験者のペイジが体力で負けるところは痛快だった。確かにペイジには覚悟がなかった。

ショーを演じられるかどうか。金を払う観客が求めることができるか。

プロレスは観客を楽しませる格闘技だ。

そんなことを考えさせられた映画だった。とても良い!
ようすけ

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