MasaichiYaguchi

虹色デイズのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

虹色デイズ(2018年製作の映画)
3.5
水野美波さんの人気少女コミックを、佐野玲於さん、中川大志さん、高杉真宇さん、横浜流星さんという4人の旬なイケメン俳優達で実写映画化した本作は、この手のヒロインありきの恋愛物とは違って男子高校生目線でストーリーが展開されていて、こんなにキラキラした学園生活を送っていなかったとはいえ、恋にドギマギしたり、臆病になったりする主人公達の心情に思わず共感してしまう。
ただ本作は学園青春物の定石は外さず、夏祭りやクリスマス、そして学園祭等の四季折々のイベントが節目のエピソードになっている。
そんな青春物のシンボリックなイベントにおいても、なっちゃん、まっつん、つよぽん、恵ちゃんという、性格も趣味も違うけれど仲良し4人組が醸し出す雰囲気、そこにはおバカなこともあるのだが、何とも気の置けない空気感が心地良い。
オープニングやラスト等で、彼らの体の内から発する青春のパワーやエネルギーを感じさせるシークエンスを観ていると、それが漫画や映画の世界だけの絵空事であったとしても、心に爽やかな一陣の風が吹いたような気分になる。
高校二年生から三年生、そして卒業、思いの外に学生時代というのは短くて、その虹のような短い期間の輝きや尊さが、遠いノスタルジーやロマチックな思い出として蘇ります。