Inagaquilala

虹色デイズのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

虹色デイズ(2018年製作の映画)
4.0
この作品、いきなり冒頭のプールのシーンでやられる。予告編などでも流れている映像だが、季節外れのプールに制服のまま浮かぶ4人の高校生。この不思議かつ、大胆な導入シーンですっかりこの青春恋愛ドラマに引き込まれてしまう。もちろん、いかにしてこのようなシチュエーションになったかは、劇中で明かされていくのだが、とりあえず、この背丈も性格も違う4人の高校生の友情ドラマは、監督の飯塚健の軽やかな演出のもと、小気味好いセリフと確かな演技で、観る者を飽きさせることなく進行していく。

飯塚健監督の作品は、自主製作映画のデビュー作「サマーヌード」(2003年)以来、ずっと追いかけてきたが、今回の作品は彼が以前に撮った「大人ドロップ」(14年)。に近いものがあるかもしれない。脚本はめずらしく、根津理香との共同だが、それでも独特の言語感覚で貫かれた「飯塚節」は健在で、役者たちの演技も完全に飯塚の指導下にあるようだ。かなりベタな青春恋愛及び友情ドラマだが、退屈させない演出は飯塚健の真骨頂、文句なく楽しめる作品になっている。
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