乙郎さん

予兆 散歩する侵略者 劇場版の乙郎さんのレビュー・感想・評価

4.0
超絶!ただちょっと長いかな。
映画の方の松田龍平と長澤まさみの夫婦パートを夏帆と染谷将太に、長谷川博巳のパートを染谷将太と東出昌大に引き継がせた印象で、染谷将太という結節点により、物語としてまとまった印象を受ける。また、長回しの多様も印象に残る。
演出は黒沢清のテクニカルな側面が際立っていて気持ちいい。これはグラビトン・ボルトさんが詳しく書かれているので割愛。ただ、ワンシーン染谷が夏帆に怒鳴ってビンタするシークエンスだけ、作為的な感じがしない(感情が前に?)。それが悪いという訳ではないが。
夏帆が東出を指して「異物」と称するけど、この世界の中では夏帆の方が異物感があったのも事実(これは『散歩〜』の長澤まさみも同様)。なんだろ、のっぺりした顔にフィジカルな要素を逆に感じたのかな。
いずれにせよ、黒沢清が近年テーマにしている「夫婦」について、『散歩〜』と並んで一つの到達点と感じました。