OCHANG

予兆 散歩する侵略者 劇場版のOCHANGのレビュー・感想・評価

4.6
凡人過ぎた染谷将太、過剰な母性の夏帆、そして人為らざる存在の東出昌大というアンサンブルの心地よいグルーヴ感。特に東出君の独特の身体感の生かし方がとても良い。あきらかに人ではない何か。高橋洋はドラキュラのつもりで書いたらしいけどなるほどと思う。コートとか様になってるし。ベストアクトの一つなのでは?
元々ミニテレビシリーズであるという特性を生かし黒沢清の特徴的な長回しをより長いスパンで描き異常な展開を観せてくれるのでメッチャ贅沢。病院のカーテンを開く瞬間や工場長の妻が現れる瞬間とか鳥肌立つ。個人的にはクリーピーに並ぶ近年の傑作。