sonozy

バナナ・パラダイスのsonozyのレビュー・感想・評価

バナナ・パラダイス(1989年製作の映画)
4.0
1949年。共産党に破れ大陸から台湾に移った国民党軍の兵士、門栓(ニウ・チェンザー)と得勝(チャン・スー)の数奇の物語。英語字幕にて。

金馬奨: 最優秀助演男優賞(チャン・スー)

学がなく皮膚疾患の頬をいつも掻いている気弱な門栓。
陽気で酒好き、調理場を担当する得勝。
二人は、台湾は美味しいバナナが食べられるパラダイスらしいと期待しつつ、台湾入り。
慰問劇などを行う文宣隊に配属され、裏方の担当をする。

ある日、得勝は幹部に呼び出され、見に覚えのない共産党のスパイ容疑で逮捕され、拷問を受ける。

一方、門栓は軍隊を逃げ出すが、その途中、月香という女性に病気の夫を助けてと部屋に呼び込まれるが、その甲斐なく夫は死んでしまう。

幼子を残して亡くなったその夫になりすまし、偽装夫婦となった門栓と月香。
亡き夫の大学英文科卒の学歴で無事、就職できた門栓。ロクに文章も読めない彼だが、指導役の女性のサポートを受け何とか日々を過ごす。

ある日、得勝からの手紙を受取り、門栓は得勝が暮らす優しい一家へ。
得勝との久々の再会を果たした門栓は月香と共にその一家で暮らすことになるが、得勝は拷問の影響か、精神に異常をきたし・・

40年後、年老いた門栓と月香。
成長した息子が留学先の香港で祖父母(月香の亡き夫の父)と会い、電話をかけると言う。
月香の亡き夫になりすまして40年生きてきた門栓は、月香から衝撃の秘密を明かされ、その電話に出る。。。

ニウ・チェンザーとチャン・スーは『風櫃の少年(ホウ・シャオシェン)』にも出演してます。
台湾の重い歴史がテーマですが、ニウ・チェンザー等のとぼけた役のおかげで悲喜劇な読後感でした。

『村と爆弾(1987)』、本作、『無言の丘(1992)』は、ワン・トン監督が台湾の庶民の歴史を描いた『台湾三部作』と呼ばれるそうです。