星降る夜にあの場所で

ニューヨーク ザ・ギャング・シティの星降る夜にあの場所でのレビュー・感想・評価

3.8
BSにて初鑑賞

「the Godfather」に魅了されて以降、ありとあらゆるマフィア・ギャング映画を鑑賞してきた。
その中で自分なりに感じていることを1行に凝縮してみた。
優れたマフィア・ギャング映画の条件というのは、
【如何にして犯罪を犯すことへの背徳感を哀愁を帯びた音色で包み込めるか】の1点にかかっていると言っても過言ではないと思う。
真のマフィア・ギャング映画ファンは派手なドンパチ演出など端から期待していないと思う。
それを楽しみたいなら、アクションシーン満載の単なる犯罪映画を観ればいい♪

前置きがダラついてしまったが、そういう意味からして本作の素材はどんな名匠がとろうとも傑作になりえる可能性は皆無に等しい。
それでも、ドキュメンタリータッチの犯罪映画としてはそれなりに楽しめると思うし、決して駄作ではない。

また私個人が本作に期待したモノに関しては、十分に堪能出来たので大満足。
「the Godfather」シリーズの最後の継承者であるアンディ・ガルシアのお芝居である。
堂々たる風格で、マーロン・ブランド&アル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロの演技に迫る勢いだった(仕草の1つ1つをみても徹底的に研究しているのが見て取れる)。
彼がパート3で見せた、ドラえもんのように拳を握りガ二股でノッシノッシと歩く独特のウォーキングスタイルは変わっていないのだが、明らかにそこにはコルレオーネ・ファミリーの一員として演じた数か月の経験が自信となって溢れ出していることに泣きそうになった。
そして、出演者でただ一人、私が前記した条件をしっかりと満たしていたのであった…

マフィア・ギャング映画ファンの方は、作品というよりアンディの演技を見るだけでも鑑賞の価値あり!(彼の演技だけなら5☆つけてもいい)
本当に素晴らしかった☆彡