GUMI

オンリー・ザ・ブレイブのGUMIのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

全くのノーマークでしたが、オブリビオンの監督であれば観たいなと鑑賞。
よかった…劇場で見逃さなくて本当に本当によかった……


自然現象と闘う人たちがいることや闘い方などについては殆ど知らず、作品としても教養の一つとしても新鮮だった。
山火事専門の消防士(ホットショット)という職業が極めて危険であるにも関わらず、少しでも「やってみたい」という気持ちにさせられるのは彼らの関係性が羨ましいから。その一言に尽きる。
組織として理想的。「こんな仕事がしたい」という選択ももちろん正解なのだけど、「この人達と仕事がしたい」という想いに突き動かされて共に使命を果たしていく姿は美しい。誰もが彼らを好きになってしまう、そんな組織だった。

だからこそあんなに大事に大事に積み上げてきたものたちが一瞬にして灰になってしまうあの虚しい画はトラウマになるレベル。予備知識ゼロだったので開いた口が塞がらず、ただただやり切れなさが溢れる。
彼らは人間が思うより遥かに大きなものと闘っていたのだと痛感。

時に人間を小さきものとして映し、またある時は人間を大きな可能性として映す…俯瞰的に捉える場面と人物描写の場面のバランスが絶妙の塩梅。面白いほどに引き込まれた。


この作品を通して私の人生は彼らのことを知っている人生になった。それだけで誇らしくなる。大切なものが増えた。
ラストのブレンダン本人の言葉、あれだけで勇敢な者達の魂が癒される気がする。こんなにも全身が震える体験になるなんて…涙目でパンフレットを買いました。
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