りす

東京ヴァンパイアホテル 映画版のりすのレビュー・感想・評価

3.4
2017年286本目、11月13本目、劇場104本目の鑑賞

フィルメックス映画祭にて鑑賞
園子温監督作品
Amazonでのドラマを映画の尺にまとめ直した作品


満足できる一本なのは間違いない
安定の園子温監督作品

彼の凄いなぁって思う所はありえないシチュエーションに対して鑑賞者側に首を傾けさせないことにあると個人的には思っている
ヴァンパイアとネオヴァンパイアの争いの設定なんて、多くのこういった作品は突拍子のなさに入り込めないという問題が生じてくる
その難しさを園子温監督は楽に越えてくるから恐ろしい
鑑賞を始め、気付くとこの世界にどっぷりと浸かってしまう

今作の良さは夏帆の演技、わざとらしさが滲み出るコメディ要素、アクション、同じ音を繰り返して敢えて使う工夫、遊び心、他の作品へのオマージュの多さなど挙げたらキリがない
とりわけアルパチーノ主演のスカーフェイスのオマージュはそのまますぎて逆に鳥肌が立ってしまった
園子温監督これがやりたくて撮ったんじゃ…??とか考えながらにやけてしまった

権利などの問題から国内での劇場公開が現状では難しいようですが、是非やってほしい
もっと多くの人に観る機会が用意されるべき、それくらいのクオリティは少なくともある作品だった
りす

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