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坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : asyncのsanaのレビュー・感想・評価

4.3
ステージを円陣で少人数の観客が囲み、天井にはイメージスクリーン、というそれ自体がアートな設えの公演。
asyncは正直言って苦手な曲も多く、上映中も何曲かは『独房に閉じ込められてこれ聞かされたら最悪の拷問だな』と震え上がっていた。キンキンした高音がダメ。ツライ。
ただ、時に拷問に耐えながら音に身を委ねていると、不思議と、このままでよい。という感覚が湧いてきた。
日々の感情のアップタウンや、叶わない夢や、次々に溢れる欲など。それらとは別に、自分は、ただ一個の生命として在り、その事に特に大きな意味はないしそのままでいればよい、という感覚。軽く悟ってしまったのか?
gardenに圧倒された後、最後はやや恍惚としてエンドロールを眺めていた。
教授は痩せて以前にも増して美しくなった印象。
(NHKの番組で対談をしていた福岡伸一さんらしき方が客席でメモを取りながら聴いてらしたのを発見。)
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