稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛からなる「新しい地図」の劇場映画第一弾。それぞれが主役をつとめる短編劇映画三本と、フィナーレとなるミュージックビデオ一本からなるオムニバス形式の作品である。
ジャニーズから独立した三人による新体制の門出という事で、そのプロモーションも予てのためか、わりと無難に撮った感じ。
三本のストーリーに通底する「自己を表現するすべを失った人」というモチーフが、それぞれが三人の実像とリンクするものであり、なかでも本職が映画作家でない太田光が担当した「光へ、航る」の辿々しくも何かを掴もうとしている自主制作映画のような手触りは、作品の方向性や世界観にマッチした雰囲気の、新しい作品になっていたと思う。