minami

娼年のminamiのレビュー・感想・評価

娼年(2018年製作の映画)
3.6
原作は未読ですが、2016年に舞台化された時から気になっていた。
舞台も映画も主演は松坂桃李さん。

番宣では80%くらいベッドシーンだとの話もありましたがそこまでの印象はなく。でも60%くらいは性描写。
かなりハードめです。

私がこの作品から何を感じ取れたのか、
この感情をどう表していいのか、
うまく言葉にはしづらいです。

女性が男性を買う。
一時的な身体の関係や欲求の解消。
一見何も生まれないように思えるそこには確かに人間ドラマがあり、金で繋がった知らない男女の間にも確かにコミュニケーションや思いやりの感情がめばえる。
自分の本心や欲求など伝えるのが苦手な私にはなんだか尊い行為にさえ感じられました。

歳をとっていくほど女性の価値は下がる。悲しいけど私はそう思ってる。やっぱり若さはまぶしいし、男性は歳を重ねて得るものが多くても女性には少ない。
おばさんに冷たい世の中、こんな風に年齢にこだわらず接してくれる男の子がいたら買いたくなっちゃうよね

冷めていて影のある領くん。そういう表情を持つ男性は魅力的。
娼夫としての仕事を始め、様々な女性の欲望に触れ本来の人間らしさや優しさを取り戻していく姿も素敵だ。でも何人女性を抱いてもどこかピュアで健気な領くん。
このあたりの繊細さと、大胆なシーンの演じ分けがさすがな松坂さんでした。

女優の皆様もすんごかったです!

性描写に嫌悪感がある方にはおすすめできませんが、私は観てよかったなぁと思いました。

設定·主題★★★
物語·脚本★★★
映像·演出★★★
配役·演技★★★★
音楽 ★★★
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