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ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男のEpiのレビュー・感想・評価

4.0
大手メゾンがコングロマリットに買われてしまう中、孤高を維持している独立系のハイファッションデザイナー。
2015年春夏のレディースコレクションから、クライマックスのパリ・オペラ座の舞台を使った2016/17秋冬メンズ・コレクションの本番直後までの1年間のドキュメンタリー。

ドリスの手つきは、実に地味で着実。
ベルギーのアントワープの自宅の広大な庭で花々を刈りながら菜園の野菜を集め、パートナーのフィリップと愛を慈しみ、インスピレーションを高める。
「色やサイズのバランスが完璧」と称されれるデザインに甘んじることなく、世界中から生地を集め、デザインしていく。
その真摯な姿勢と美に感銘を受けた。
映画自体とコレクションのショーを敢えて舞台裏を中心に描き、ショーの最後のドリス登場も後ろから。
そこには派手さや煌びやかさより、仕事を積み重ねていくプロの仕事を感じさせる。
創ること、創り続けることの姿勢を学ぶにはもってこいの作品。
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