“ファブリックと花を愛する男”という映画のポスターに魅かれて鑑賞。
ドリス・ヴァン・ノッテンというベルギーのデザイナーのドキュメンタリー映画だった。この人物のことは初めて知った。
彼が作る服にはこだわりがあって、ストリーにもとづいた布選びから始まる。着る人と一緒に成長する服を作りたい。半年単位で使い捨てにされるイメージがある“ファッション”という言葉は好きではない。など自らの信念を貫ぬく服作りをしている。
世界各国から集められた布を目の前にして、自分は恵まれたデザイナーだと語っていた。幸せそうだった。
企業がブランドを買収する世の中になり方向性に迷った時もあったが、自分の感性を信じた服作りをしていくと決めたそうだ。広告を出さずにやっていくって凄いことだと思う。
部下に丸投げはしたくない。具体的な部分に関わりたいという彼の姿は自然体に見えた。スタッフのインタビューからは、ドリスの考えが深いところからきていて、それを信頼している様子が伝わってきた。
仕事仲間である同性の男性が私生活でのパートナーであったことは印象的だった。長年連れそってきた二人の間にある絆や穏やかな温かさが伝わってきてよかった。
邸の外は庭が広がっていて色んな花が咲いていた。庭仕事もドリスにとっては大切な時間でかごを持って花を摘んでいく。そして部屋に飾る。素敵だったな。