チェケ

映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~のチェケのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

クレしん映画で「名作」だと感じたのはカスカベボーイズ以来なので実に14年ぶりくらいか。キャラクターに魅力を感じたのはサボテン以来。久々に全盛期(ヘンダーランド~ジャングル)の輝きが帰ってきたように思った。
全編通じて楽しめたが、劇場版にセリフ付きでは初登場の四郎、オトナ帝国以来の書店コンビ、温泉以来の神田鳥忍らが嬉しかった。ロベルトに至っては映画本編初登場なのにかなり目立つポジションにいて笑った。
制作陣が意識したわけではないだろうが、今までのクレしんシリーズの意匠を端々に感じた。突然の海外渡航はブタのヒヅメの香港旅を、一発ギャグの秘孔は汚田刑事の一発ギャグ症候群を、終盤のドン・パンパン対ランはブリブリ王国のミスターハブ対ルル・ル・ルルを、ラストバトルで橋幸夫のジェンカが世界を救うのは暗黒タマタマのヘクソン戦でのヒデとロザンナ「愛は傷つきやすく」或いはメイドイン埼玉の便秘ミュージカルを彷彿とさせた。
ラストバトルが踊りというのはクレしん映画屈指の駄作である踊れアミーゴが先例だがあちらの意味不明かつつまらないバトルと違ってこちらはかなり楽しい。
終盤でランが暴走した辺りで、近年のクレしん映画にありがちな余計なテーマ性が出てくるのかと思って心配だったが最後はきちんとコメディで終わってくれたので安心した。総じてここ10年最大の当たり作だと思う。
唯一不満だったのが、ロベルトや書店、大原四十郎まで出しているのに冒頭のニュースキャスターが団羅座也ではなかったこと。そこは団じゃないと。
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