風来坊

リベレイター 南米一の英雄 シモン・ボリバルの風来坊のレビュー・感想・評価

3.0
19世紀、南米の国を宗主国スペインの支配から解放しようとした実在の英雄シモン・ボリバルの生涯を描いた歴史アクション。

ろくに勉強をしていなかった私はベネズエラにこういう英雄が居た事を初めて知りました。紛争の原因ももスペインが南米を統治していたくらいしか知識がありませんでしたので勉強になりました。最初から高潔な英雄という訳でなく、金持ちの家に生まれ不自由ない生活。奥さんに先立たれ失意から堕落と意外に人間臭い男の姿に惹かれるものはある。

しかし…シモンが革命に決起する話の描き方が雑で唐突な印象を受けます。シモンに発破をかけているんでしょうが先生と呼ばれる人物の言動も酷すぎ。中盤からちょっとテンポが忙しいと感じました。歴史物としては美術等にもこだわっていて丁寧な作りで良いのですが、映画としての面白いかと聞かれると微妙なところ…。

戦闘シーンは派手では無いですが大人数での合戦は迫力はあります。いい話ばかりでなく失敗や挫折を中心に描いているのは好感が持てます。終盤のシモンは力を持って焦りすぎたかな…もっと人の言う事を聞いて上手くやれたのではないかなと思う。女優さんが惜しげもなく裸体を披露していて女優根性に感服。エロさは感じないし必要性があっての裸体ですけど家族で観るときは注意かも(笑)

シモンの熱気とそれを演じたエドガー・ラミレスの熱気が上手くマッチしていました。知らない事を知れて個人的には満足ですが、世界史に少しでも興味がないと135分近いお話しを観ているのはちょっとツラいかも知れません。
風来坊

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