TAK44マグナム

EMMA/エマ 人工警察官のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

EMMA/エマ 人工警察官(2016年製作の映画)
3.3
その警官、アンドロイドにつき。


パリ警察に新しく配属された研修生のエマ。
遺体に触れただけで血中成分や詳しい死因がわかり、あらゆる事象を確率ではかろうとする彼女を訝しがった教育係の刑事フレッドがその正体を探ると、なんとエマはSPOと呼ばれる第四世代型のアンドロイドだったのです。
驚いたフレッドでしたが、彼女に人間性を学ばせる実験を仕方なく続行するのでした。
森で発見された愛犬家の女性殺人事件を解決すると、矢継ぎ早に医大での学生殺人事件が発生。
さっそく捜査にあたったフレッドとエマは、被害者の血中に複数の薬物を発見するのですが・・・


フランス産のSFテレビ映画。
いや、正確には映画というよりドラマなんでしょうね。
なにせ詳しい情報がないのでよくわからないのですが、観るかぎりドラマの第1話と第2話をくっつけた感じです。
もしくはパイロット版かも?
この後シリーズ化されたんでしようかね?
普通の刑事ドラマの域をまったくでていませんが(わざとそういう作りにしているのかも)主人公の人間&アンドロイドのコンビのキャラが良く、笑える場面も多いので、けっこう楽しかったんですけれど。

しかし扱う殺人事件がかなり地味なので、これだけを観ただけでは物足りなさが残ります。
シリーズを重ねて、敵となるアンドロイドや計画の黒幕が登場したりすれば、もっと面白くなる可能性を秘めていると思いました。

第2話での走るシーンはスローモーションになったりして、懐かしの「600万ドルの男」や「バイオニックジェミー」を思い出しますね。
余談ですが、「600万ドルの男」はマーク・ウォルバーグ主演で映画化が進行中ですし、過去にはサンドラ・ブロックも無名時代にバイオニック化されたりしていますよ。

人工警察官エマの主な能力は分析や調査に長けていて、ほとんどアクション性はありませんので、「ロボコップ」や「ターミネーター」ぽいものを想像すると肩透かしを食らうでしょう。
一応、時速60キロで走り、15種の格闘技をマスターしているという説明があるし、防弾ボディなので銃で撃たれても平気っていう設定もあるんですけれど、本作ではそういった能力の披露はホンの少しだけでした。
そもそも、凶悪な重犯罪が登場しないし。
ここはせっかくのプロローグなので、せめて武装化したギャングやテロリストを出して、それと戦う派手な場面があったほうが良いのではと思いましたが、そういった方向を目指した作品ではないのかも知れません。

教育係となるフレッドが、頭がキレて家族思いという、刑事としても人間としても優秀である、理想的な主人公像なのが今時の海外ドラマにしてはある意味異端(苦笑)
そんな彼が疎い先端科学や機械のテクニカルな部分をサポートするアンドロイドと言う図式、そして人間性を学んでゆく話の流れも分かりやすくて面白かったです。
人間ではないエマの勘違いに、事情を知らない周囲の人々が翻弄されるコメディチックな場面も、暗い事件捜査の一服の清涼剤になっていてよろしい。
エマが潜入捜査する時の格好が笑えました。

エマ役の女優さんは、作品内でもやたらと美人だと形容されるだけあって、たしかに魅力的で目力も強い。
表情をほとんど変えないわけですけれど、それでも微妙な変化を表現しているような気もします。
あと、髪がたは非捜査時のストレートな時のほうが、個人的には好みでした。


しかし、現代の技術力でこれだけ精巧でターミネーターみたいなアンドロイドは、まだまだ無理っぽいですがね。
その部分のみがSFであり、他の要素はいくらでも転がっているバディ刑事モノなのが惜しいというか、是非、続きがあるなら観てみたいです。
たぶん、もっとSF要素が増えてゆくような予感がします。
実は最終的には軍事目的のテストだったのを暴くとか、第五世代のアンドロイドと戦うとか、そういう展開だったらなぁ〜。
何やら伏線ぽい場面もあったので期待しちゃいます。
続き、ないの??


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