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夜の大捜査線のtakerootsboyのレビュー・感想・評価

夜の大捜査線(1967年製作の映画)
4.5
すんばらしーーーーー!!! やられた! あまりにスウィートでうっはっ!と大声出してもーた! 公開当時、社会制度的に差別撤廃はなされていたが、まだまだ黒人に対するあからさまな偏見が根強く残っていた時代。そのころにこうして芸術の力を信じて、差別とたたかっていた映画人たちがいたっていう事実そのものに、胸が熱くなる。しかもスタッフもキャストも自発的に参加して製作されていったんだと。その熱さが、画面いっぱいに感じられる。ストーリーは、南部のとある小さな町でおこった殺人事件を解決すべく捜査を進めていくってもので、現場の近くにたまたま居合わせた黒人が嫌疑をかけられて、警察に連行やれるんやけど、実はその黒人は北部の刑事だった。で、警察の署長がその刑事にイラつくんだよね、黒人のくせに偉そうで、仕事もでき、白人の自分よりも高い給料をもらっててって…。その後、いろんな事情の流れで、その黒人も捜査に加わわざるを得なくなるんだけど、捜査していく中で南部のひどい差別の実態がどんどん明らかになっていく。それも、意図的であからさまなものから、無意識な発言までさまざまなレベルで描かれていく。しっかり見てないと、見逃してしまいそうなものすらある。で、いろいろある見所の中でいちばんは、黒人刑事ヴァージルと白人署長ハーヴィのからみ。はじめは偏見に満ちていたハーヴィがほんとにかすかだけど、少しずつヴァージルに対する気持ちが変わっていくプロセスがほんとにいい。電車の駅の見送りシーンはマジ最高!あっけねぇなと思いきや! 最後の最後にほんとうにさらっとだけど、さらっとだからこそ、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! 涙がぶわっ! やべえよ、このエンディングは! やられたー、まじやられた! 死ぬかと思った! 全体に大きな盛り上がりがないかわりに、どこまでも深く人情を描く、渋い演出が冴えわたっていた。すばらしかった!