【工夫はあるが】
倉科カナ目当てで劇場に足を運びました。『3月のライオン』以来彼女のファンになっているので。
話としては、むかし或る理由から妻と娘を捨て、現在は別の女性およびその連れ子と暮らしている中年男のところに、成長した娘が訪ねていく、というもの。下手をするとベタベタのお涙頂戴物になりそうな粗筋です。
そこで、ということなのかどうかは知りませんが、詫間孝行監督は工夫をこらしています。関西人の掛け合い漫才ふうな出だし。それ以降も、父(立川談春)およびその現在の連れ合い(原田知世)を除くとコミカルな人物を周囲に配し、ヒロインの倉科カナさんも「いたいけなヒロイン」では必ずしもなくて・・・というふうに変化球を多く配しているのです。
問題はそれが成功しているかどうかです。
最初は違和感があったのですが、段々作風に慣れてきたせいか、中盤以降は気にならなくなり、これはこれで、と思えるようになりました。
ただし、褒めるほどの出来映えかというと、ちょっと疑問。
まあとりあえずは合格、ということでこの点数。