“正しい選択?ここに正しい選択などない。
ここはアフガニスタン。多くの帝国の墓場だ”
9.11爆破テロの報復のため、アルカイダ掃討に派遣された12人のアメリカ兵の物語。実話。
PTSDをテーマにしたり、キリスト教的なメッセージを込めたり、という戦争映画が多い最近では珍しく、ただ「英雄」として兵士を讃える物語だった。
戦争に行く時の家族との別れとか、仲間との絆とかっていうのは割とありふれてるけど、それよりもアフガン戦争の複雑な構図を説明してくれるのが面白かった。
もともと歴史的に何度も支配されてきた国であるために、「国」というまとまりの意識がなく、家族や宗派の単位でいくつもの武装勢力に分かれているアフガニスタン。
そこで力をつけたタリバンとアルカイダ。
8歳以上の女性への教育は不要などの厳しい戒律。
それに対抗する勢力の同盟も、内部で対立を起こし、グッチャグチャ。対抗勢力の軍事力は低く、移動も馬。
アメリカはアルカイダへの対抗勢力と共闘した。
実話だから、むちゃくちゃな話じゃないし、会話のセリフも面白いし、中東の人のテキトーな感じとかも表現されてて、思ったより面白かった。