チーズマン

ホース・ソルジャーのチーズマンのレビュー・感想・評価

ホース・ソルジャー(2018年製作の映画)
3.7
これが思ったよりも面白かった。

今や「パイレーツオブカリビアン・シリーズ」のイメージが付いてしまったけど、久しぶりにそれ以前の『ジェリー・ブラッカイマー製作』という感じの作品だった、と言えば分かる人はだいたい分かるんじゃないかと。
だからもちろんピーター・バーグ監督『ローン・サバイバー』のような悲壮感は全く無い、だけどそこまで嫌味も無い。
まあ“成功した作戦の実話”という題材のチョイスと合ってたんだと思う。
あと、9.11から割と近い時期の製作決定から現在までかなり間が空いたのも結果的には良かったんじゃないかと思う。
この戦争がやがて泥沼化していく予感がするようなやりとりが結構盛り込まれている。


荒涼とした大地をマシンガン片手に米特殊部隊が馬に乗って駆けるだけでなんか画になって、いざ戦闘になったらドッカンドッカン爆発するわミサイル飛ぶわ装甲車出てくるわで大乱戦になってる中で馬で走るってなかなかすごい映像を楽しめた。


現在この作品を作るにあたり諸々のバランスを意識したことで主役であるクリス・ヘムズワース演じるミッチ・ネルソン大尉よりも、現地の味方である反タリバン地元勢力を率いるドスタム将軍の方が存在感が大きくなってしまってたのが面白かった。
むしろそれで丁度良かったとすら思う。

はっきり言って米特殊部隊隊員側のそれぞれのドラマは飾りみたいなものだし、べつにチームの厚みなんか描けてる訳じゃないけど、脇のマイケル・シャノンやマイケル・ペーニャなど顔つきだけである程度厚みの出る配役にしてたのは良かったと思う。
それでも厚みとか無いものは無いんだけどね。


走るだけで映画の画面が一気に格好良くなる、馬ってすげえなとあらためて思う作品だった。
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