このレビューはネタバレを含みます
『ララランド』も本作も、映画関係者が見ると よりグッと来る作品なんじゃないかな?と思った。
現場の空気感が物凄くリアルに伝わってきて、両方とも等身大で ある意味嘘がない。
映画にかかったコストは天と地ほどの違いだけど…そんな共通点があるように感じた。
クリエイターとしての拘りとスポンサーへの配慮の間で苦しむ父親の姿は、多くの映画関係者が共感するところであって…
それは色んな業界の普遍的な苦悩のテーマでもある。一度でもこの苦悩を味わったことがある人ならこの映画に乗らずにはいられない。
そのどうしようもない苦悩を、映画の中で成長して行く娘が、作品に対する最高の愛を持って解決して行く姿はまるで女神のようであった。
作品を作る楽しさが画面いっぱいに伝わって 現場の人達が羨ましくなる映画だった。
ドタバタ劇をチームワークで作り上げていく様子はスポーツとなんら変わらない感動を呼び起こした。
楽しかった!
けど、学校の放課後とか夏休みの残り1週間的な期間限定の旬を感じさせる作品でもある。
冒頭30分のノーカットフィルムの稚拙さは 狙いもあるかもしれないが、見ている側への配慮を欠いているとも感じた。
そこがララランドとの違いであった気がする。