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カメラを止めるな!のyumeayuのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.5
2018年 俺的流行語大賞
「よろしくでーす」

世間的な流行語は「ハンパない!」なのかな⁉︎
だけど"ハンパない"のはサッカーだけじゃないですよ!こちらの日本代表も国内外で賞賛を浴びています!

あまり映画に順位をつけるのは好きではないけど、個人的に今年ベスト級の面白さでした。
とにかく今作は劇場で見なきゃダメ!
そして、余計な情報はシャットダウンして見に行ってほしい!

あまり多くを語るとネタバレになるので、見て感じたことなどを中心に書きます(物語やその核心には触れていません)。





今作は大きく3つのパートで構成されています。
まずはじめは、30数分の自主ゾンビ映画が全編ワンカットで流れます。
しかしこれがなんともお粗末…。
確かに全編ワンカット撮影はすごいんですが、役者の演技はイマイチだし、唐突すぎるセリフや間の悪い演出など、いくら無名の監督・役者の集まりだとはいえ、これはちょっとと思わざるを得ない出来なんですね。なにかがおかしい。

ちらほら笑っている人もいるんですが、僕は全く笑えませんでした。
なんか裏はあるだろうと思いつつも、自分には合わない作品なんだろうと諦めかけていたのですが…。

しかし!この後がすごい!
話が進むにつれ、徐々に劇場内の雰囲気が変わっていくのがわかります。
物語が最後の3パート目に入った頃の劇場はいままで体験したことのない異様な雰囲気に!
あのクソつまんなかった1パート目が数十倍も面白く思えるから不思議!
誰もが周りを気にせず大爆笑の嵐でした。僕も自然と笑っていました。おそらくはじめにちらほら笑っていた人はリピーターだったんですね。
そしてなんとなく劇場に一体感が生まれているように感じました。

この雰囲気はサッカーをパプリックビューイングで見ている感じと似ているなと思いました。
ひとつのものをみんなが同じ気持ちで見ているあの感じ!
みんながスクリーンの向こうの人物達に感情移入して、知らず知らず応援しているような気持ちになっていました。

そしてエンディング後はあちらこちらで拍手とざわめきが!
他の人のレビューを見ると各地で同様の出来事が起こっているようですね。素晴らしい!

今作は映画好きにはたまらない作品だと思います。
単に映画として面白いだけではなくて、映画作りの裏側を垣間見れたり、製作陣の情熱みたいなものを感じることができます。

どんな小規模な作品でも作り手の気持ちがこもった作品は観客に届くんだと思い知らされました。
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