Edmond

カメラを止めるな!のEdmondのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.8
ようやく私の住む街でも公開されたので映画館で見た。

例えるならばゲームの「moon」。
それはゲーム業界からゲームへのアンチテーゼ。前半のあざとい肯定(いわばアンチテーゼとわかる人にはわかる)から、後半の全否定。

例えるならば映画「マルホランドドライブ」。
それは当時の映画業界への映画監督からの、映像言語へのアンチテーゼ。前半と後半、順序を超えた表現の開発。

例えるならば映画「バードマン」。
それは演劇界から映画界への絶妙なアンチテーゼと、後半は逆に、映画界から演劇界への痛烈なアンチテーゼ。いや、否定ではなく、根っからの映像人である監督による、映画に対する愛だらけの力強い映像肯定。

しかしもっと何か例えるのにピッタリの映画があったはずなのに、何に似てたのか思い出せないのは、やっぱりこの映画の独創性だと言わざるを得ない。

映画業界へのアンチテーゼと肯定が表裏一体のこの作品は、一般の視聴者に分かりやすい表現をしつつも、映画業界の人間にも共感を得る、絶妙な手法を開発した全く新しい映画だと思う。

いわゆる、「これはズルイ!パイオニアや!」的な、真新しい映画。(なんか似た物を見た事ある気がするけど思い出せない、ただ歳とって忘れてるだけの気もするし、まぁ純粋に面白かったからいいか、的な)

あー、今思えば同じ衝撃を受けたのは映画「クローバーフィールド」だったかもしれないな、とか思いつつ。あれも映画という枠を超えかけた時系列の操作手法だったな。でもあれは一般視聴者には分かりづらい演出だったので、今作はそれすらもクリアした解決策とでも言うべきか。
時系列の操作に関しては「メメント」とも似ているようでちょっと違う。

と、ここまで超有名な問題作の名前が並ぶ時点で、「やってやった」感のある映画。

ぜひ何も情報を入れずに、かつ、もし今作を見はじめて苦痛だったとしても、必ず最後まで見続けて欲しい作品。

あと、劇場で見た方が良い作品!知らない人達と劇場の雰囲気を作り上げて行って、高揚感を味わえます。