低予算映画からの超スマッシュヒット作品。
インディペンデント系が考えに考え抜いた結果たどり着いた面白さということか。これをみると、出来の悪い映画を頭ごなしにボロカスに貶せなくなりそう。
映画のエンドロールに表記されている名前の多さを考えればわかることだが、一本の作品にこれだけ多くの人が関わっていて、現場にいるだけでも何十人もカメラに写らないところで仕事をしている人がいるのだと、志の低い不真面目な映画など本来はないんだということがわかる。
映画製作の裏側をみせるコメディ作品だが、実は誰も笑い者にしていないのが人気の理由だと思う。ノルマに追われる日々を過ごすお父さんや、夢を諦めたお母さんだって心の奥には熱いものを秘めていて、娘は親が思ってる以上にちゃんとしてるし、実績のない新人だってやる時はやってくれるし、チャラチャラしたアイドルだって本気で接すれば本物の演技を見せてくれるし、映画のことなんかなにもわかっちゃいないプロデューサーだって彼等がいるから企画が成立するんだと、最後の笑顔で今日の映像文化そのものを全肯定している。誰を見ていても嫌な気分にならない。非常に明るい映画だ。
