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カメラを止めるな!のHKのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
3.8
上田慎一郎監督による昨今流行りのゾンビ映画

前知識ない方がおもろいっていうのはやっぱり合っているのかももしれない。舞台構造を利用したメタ的表現をしきりに使った三谷幸喜的映画って言うのは知ってたけど、それを踏まえても後半の展開は面白いのかな。

この映画がここまで人気になっているのは多分
①映画的伏線回収の秀逸さ
②映画的笑いの取り入れ方。
というものがあるからであろう。

伏線は回収された際に視聴者にすぐに気づかれるようなものが優れているわけではなく、後で再確認でもう一回見た際に視聴者にここがそういうシーンだったのかと想起させるのが最も優れているともいえる。なんかその場で種明かしした結果面白い映画って言うのは、一回見れば十分なのではっきり言って2度見る必要はない。映画でそれが上手くできるかできないかで映画的に優れているかの”評価”が決まると言っても過言じゃない。

しかし、それができれば映画的に優れているわけではない。さらにそれに一捻り、映像や音楽などで視覚や聴覚で物語に推進力をつけて作られる作品が評価されるのである。

この映画で一番評価されたのはいうなれば、映画におけるコメディ路線の部分であろう。コメディ映画で基本的に重要なのは登場人物が本気で物事に取り組んだ結果、そこからトラブルに発展していく現場を見れれば面白いのである。

この映画で良いのは、敢えて映画を作る際に出てくる制作側の不手際やトラブルをそのまま伏線の回収として見せたことだろう。そこがこの映画が映画的セオリーとして理にかなっている一番の理由なのかもしれない。

個人的な感想としては、うんゲラゲラ笑いましたよww

日本映画でよくありそうな、間の撮り方とかほとんどなく、ほぼスピーディーに物事が進むから、そういう様子を見ていると笑える人は笑えるんじゃないのかな。

歴史に残る傑作って言うと微妙かもしれないが、うん映画的に優れているとは否めないかな。次は三谷幸喜の映画でも見て、どういうお笑い構造で出来ているのかその目で見てみようかな。
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