しゅんすけ

カメラを止めるな!のしゅんすけのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.5
「カメラを止めるな!」

本当に今さらだけど感想を。

公開からしばらくたってから感想もなるべく見ないようにしてみたけど、めちゃくちゃ面白かったです。ただ、ちょっと思っていた映画とは違いました。

こんなに笑えて、観た後幸せな気分になるのが予想外でした。
37分のワンカットももちろん面白いのですが、個人的にはその次の展開の監督や共演者の実態がものすごく面白くて終始爆笑しながら見てました。福田雄一映画とか観て思うんですけど、「ドラマでやる笑い」と「映画でやる笑い」ってやっぱり違うと感じました。
こういうのが「映画で人を笑わせる」ということなのかと。
単に変顔やメタなギャグをいれるだけではダメなんだなというのを強く感じました。また、脚本が高く評価されていますが、いわゆるどんでん返しみたいな展開がひたすら続くのかな~と思いきや、どちらかというと業界内幕コメディもので、最後はちょっとスポ魂映画みたいな感動もある映画で、その点がすごくよくできているなと感じました。よくよく考えればベタな展開を、ちゃんと熱く盛り上げて描けているのが素晴らしい。

音声解説を聞くと、監督の自宅で撮影したりとか、だいたいみんな私服で撮影していたりとかでお金をけちけちけちけち節約していているんだけれでも、それでも300万円で撮ったわりには、しっかりとした造りの映画でびっくりしました。

今年は、東宝などのメジャー映画で興行的にも内容的にもいまひとつのものが多くて、「カメラを止めるな!」みたいな自主製作映画やちょっと規模の小さいクロックワークスやファントムフィルムなどの配給作品でいい映画が多かった印象なので、こういうインディーズで力を発揮してる人たちがメジャー路線で数億円の規模で映画を撮ったらどうなるのかな??とか、もっと映画を撮る機会を与えてほしいなと思いました。

今、レンタルされてる監督の過去作「お米とおっぱい」も今度観てみようかと思います。