このレビューはネタバレを含みます
本当にはゾンビがいないゾンビ映画。
"One Cut of the Dead"本編→一カ月前からの製作準備風景→生放送本番と話が進んでいくにつれて、監督と出演者の力関係の提示されるのだがそれが逆転され、さらに再逆転される展開が面白い。
「なんだかなあ」と思う部分もある。監督の娘の監督志望の女性が子役に泣くことを強要しているが、現実でも同じように女性監督が子役に長時間労働を強要して問題になってなかったっけ?
あと、4メートルのクレーン撮影を組体操で実現するところ。今の日本の小学校で次々と廃止されていることを考えると完全にアウトなんだけど、それだけ零細の撮影現場が無理を強要されていることの比喩としてはいいかもしれない。しかし無事バケツリレー式クレーンカメラを終えたキャスト、スタッフ陣の達成感に満ちた笑顔を見せられて微妙な気分になったことは確かだ。
代役カメラマンがゾンビにズームイン、ズームアウトを繰り返したところで待機中の監督(娘の方)が「カメラマン変わった?」とすぐ反応する場面は笑った。
ゾンビチャンネル、本当にできたら登録したい。