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愛しのノラ 幸せのめぐり逢い/愛しのノラ 幸せをはこぶ猫のtoshiのレビュー・感想・評価

5.0
猫好きなので今作についてはいつも以上に私のスコアはあてになりませんw
でもこのスコアは猫好きということだけではない理由もあります。私が好きな別の事も重なってのこのスコア・・・。理由は後ほど。

夫の朔美と妻のひより。この40代夫婦の住まいに迷い込んできた白い野良猫。毛色からシロと名付けられ、子供のいない中年夫婦はシロを溺愛します。そんな何となく幸せな日々から役3年後・・・。そこから今作スタートです。

シナリオライターで何とか稼ぎがある夫の朔美、そして妻のひよりは安定な収入のある役所勤め。そんな二人には我が子の様に可愛がる雌猫シロがいます。
シロはお外に出たいときに縁側のサッシ窓付近で「外出たいっ!!」アピールをして、自宅にてライターのお仕事をしている夫の朔美にサッシ開けて!とせがみます。開けてあげると一目散にお外へ・・・。そしてお外でいっぱい遊んで、いつも決まったお時間に帰ってくるシロ・・・。が、そんな何時ものある日にシロが帰ってこない・・・。

今作、そんなどこかの家庭にある日常的なシーンばかりで、はっきり言いますと何の変化も面白い展開もございませんw
でもそれが凄くリアルで、40代中年夫婦と飼われているネコの日常生活を何故か幸せな気持ちで堪能できます。

堪能できるのはもう一つ理由があって・・・。それは「音」です。生活音と言いますか・・・。今作、生活するうえで聴こえてくる「音」が凄くリアルです。お茶をすすって飲み込む音、タバコを吸う音、サバの塩焼きをおかずに御飯を食べる音、シナリオを書くキーボードを打つ音、シロが畳を歩く音、シロの喉の音、九十九夫婦がカレーを食べる音、シロが餌を食べる音、朔美が万年筆で日記を書く音・・・。
兎に角映像に負けない位「音」が素晴らしいんです。

そしてこのスコアになったもう一つの理由・・・。夫朔美役で水澤紳吾さんがご出演されていたからです。
水澤さん・・・、私が愛してやまない「コワすぎ」シリーズの、超コワすぎ蛇女編にて「櫻井」という中年ストーカーおっさん役を演じておりました。
工藤Dにボコられ、市川ADには最低っ!!とののしられ号泣する姿が凄く切なくて・・・。そして今作でも居なくなったシロを探すシーンで泣くのですが、そのシーンがやっぱり切ない・・・。兎に角切ないっ・・・!水澤さんの泣くシーンって凄くリアルだと思いますっ!

好きな「モノ」や「事」を堪能できる映画って本当素晴らしいです!!
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