風の旅人

ファントム・スレッドの風の旅人のレビュー・感想・評価

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)
3.7
オートクチュールのドレスのデザイナーに「理想の身体(マネキン)」として見初められた田舎のウェイトレス。
玉の輿に乗れると喜んだのも束の間、待っていたのは「人間」としてではなく、「物」として扱われる地獄の日々。
完璧主義者であるレイノルズ・ウッドコック(ダニエル・デイ=ルイス)は、気に入った身体の女性を自宅に住まわせ、女性が彼の心を求め出し仕事に支障が来すと家から追い出すという行為を繰り返していた。
そんな彼が休暇のために訪れた別荘近くの食堂で出会ったのがアルマ(ヴィッキー・クリープス)だった。
彼女もまた彼のミューズ(所有物)であることに満足できず、やがて彼の心を所有したいと欲するようになる。
そこで彼女が取った行動とは?

アルマ役のヴィッキー・クリープスは美人とは言えず、レイノルズ・ウッドコックが彼女の「顔」ではなく「身体」に惚れたことに説得力をもたらしていた。
彼女の取った行動により、レイノルズ・ウッドコックがSMプレイに目覚め、自ら望んで所有物になることを選ぶに至る展開に共感した。
母親の幻影(ファントム)を求めていた男は、アルマにそれを見出したのだった。