独身だった2年前ならこの映画を理解できなかったかも。
愛は惜しみなく奪うし、愛は惜しみなく与えたい…主人公レイノルズは、世の男性のカリカチュアであり、ひょっとすると監督PTAの鏡像かもしれないとも思った。
いや、間違いなくそうでしょ。
隅から隅まで上品で仕立てのいい映画なんだけど、とんでもない毒っ気に湿っている感じ。
あのキノコオムレツ美味そうだな〜（いろんな含み）。
あんまりPTA作品が合わなくて、久しぶりに観たんだけど（「パンチドランク・ラブ」以来）、とんでもない風格の映画でしたね。こんなこじんまりしたハナシを、官能的にホラーに笑えないユーモア交じりで語るなんて。
この描かれていることの倒錯っぷりというか、興味の方向性はヒッチコックやヴァーホーヴェンです。
っていうか、主人公ウッドコックという名前は、ヒッチコックへの愛ある当てつけじゃないのか？と思いました。
とかなんとか思いましたけど、チャイルディッシュな我儘を自覚している自分としては、妻のドヤ顔が浮かんでくるようで、最高の映画でしたよ！
大人の含意たっぷりで一級品の映画でした。
籠絡されてからやって来るハッピーハッピー！（）
