KATO

ファントム・スレッドのKATOのネタバレレビュー・内容・結末

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

愛とは
男の思う支配と、女の欲しい支配。全くの別物だ。
男は支配をしていると思い、女の手中にいることに気づかない。
踊らせていると思っていても、それは勘違いなのかもしれない。女はいつのまにか、優位に立っているものなのだ。

クライマックスからラストにかけて、ゾッとするの一言に尽きる。
女の支配が男を侵食しだした瞬間、怖いとしか言いようがない。なりふり構わず、といったところだ。
いつの間にか、その愛を受け入れていた男がラスト自分の意思で女の手のなかに落ちる。

男と、女。二人の表情は穏やかで、何者の介入も許されない。二人だけの世界、二人が作り上げた世界。
その愛の証に、私たちは触れることも許されない。ただ傍観する、覗き見る。それだけが、私たちの出きることなのだ。
KATO

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