キノコ
ただのオシャレな映画かと思ってました。
あまりにもポスターの緑のドレスが美しくて…!!
でも思ったよりも中身のある映画でビジュアルだけではありませんでした。
メインはデザイナーの老人と理想の体型の持ち主である若い女の淡い恋模様。
ロマンティックな要素はほぼ前半だけで、老人が仕事熱心なために女からの愛が重すぎてしまう。
愛のベクトルは反比例していくかのように対照的なものに変化していき、女が起こしたある事件を機に運命の歯車が狂っていく。
この2人の間に芽生えたものは愛だったのか…?出会ってすぐドレスを仕立て上げるのがデザイナーの愛情表現だとしたら、これはかなり職権濫用であろう。ずるいぞ…笑
友達以上恋人未満とも言えるような微妙な関係も、終盤になってくると本人たちの間でしか分かりえない部分がある。よく言えば、お互いにしかお互いが理解できないというところかな。
だからこそのあのラスト…衝撃。ただのフランスの(アメリカでした)オシャレ映画かと思っていたらゾワッとするホラー感もあるラスト、、、愛って恐ろしい。しかし、目の前で繰り広げられた“ソレ”は私の意に反して美しさまででも覚えてしまう…これこそが究極の純愛だと言えるのかもしれない。
私はヒロインに終始イライラしてしまったために感情移入は微塵もできませんでした。ラストもどちらかと言うと胸糞でした。でも嫌いにはなれない映画。
衣装は予想通り美しかった。サントラも特徴的なのでその辺を目当てに鑑賞するのも十分アリです。