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ベン・イズ・バックのCHまちのレビュー・感想・評価

ベン・イズ・バック(2018年製作の映画)
3.7
《作品概要》
クリスマスイブの朝。ベンが薬物依存症の治療施設から抜け出し、実家に戻ってきて家族と再会を果たす。継父のニールと妹のアイヴィーは警戒心をあらわにするが、母親ホリーの監視付きで滞在を1日だけ許す。しかし、その滞在中に様々なトラブルに見舞われて……。

《感想》
ストーリーは終始息苦しい展開が続きますが、それでも不思議と作品に没入してしまうのは役者陣の演技が皆、秀逸だったからだと言っても過言ではないと思います。特に薬物依存症の息子を持つ、過保護すぎる母親ホリーを演じたジュリア・ロバーツの演技は圧巻でしたね。

薬物依存関連についてはTVなどでしか耳にしたことがなく、身近にそのようなモデルケースがないので、映画での出来事が過剰演出なのか、それとももっと酷い現実が待ち構えているのかを実際に知る術がないです。なので憶測でしか物を言えないのだけど、もし仮に映画のようなことが薬物依存者の中で現実に起こりうるのだとしたら、自分が想像していたよりも、はるかに最悪な出来事だった。

薬物依存者本人だけではなくて、周りの人々にも悪影響を与える。実際に映画内の登場人物のほとんどが何らかの“闇”を抱えて生きている。薬物依存の闇は思っていたよりずっと深かったようです。

そんな中でも息子を守り、狂気的なまでに心配し、無償の愛を注いだ母親は偉大な存在だなと思いました。どんなに腐ってもかわいい息子には変わりないのでしょうね…。

作品を通して薬物依存の恐ろしさと、その依存者を家族に持つことの大変さがひしひしと伝わってくる。この映画をきっかけに薬物依存の闇を垣間見る思いがしました。