リリー

ドント・ウォーリーのリリーのレビュー・感想・評価

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)
4.0
ジョン・キャラハンの明るくお茶目でユーモアにあふれた人柄のおかげもあるのか、障害を持つ人への偽善の印象が全くない、感じの良い作品でした。ジョンが超高速で車椅子を走らせる様子も、ジョンの風刺画(例えばKKKを描いた)もクスッと笑えます。
ジョンが下半身麻痺であることだけでなく、アルコール依存性であることと、産みの母に捨てられたことからの苦しみと闘っていることの方にスポットが当てられているようでした。
また共演の人々のキャラが良かったです。まず、アルコール依存性克服の会のドンは、人々の人生を導く師としての人間性があまりにも立派です。また失意のジョンの前に現れる、ルーニー・マーラ演じるアンヌは本当に実在するのかと思うほど天使の様な存在です。そして、ジョンの介護士のサポートはさりげないです。
身体は不自由なのですが、どちらかというとジョンは精神の救済を求めていたようで、その解決法に目覚めたことで、観客の私たちも観終わった後にすっきりした気持ちで劇場を出られます。
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