《作品概要》
アルコール依存で酒浸りな日々を送るジョン・キャラハンは自動車事故に遭い、車椅子生活を送ることになる。キャラハンは人生に絶望し、自暴自棄になっていくが、あることをきっかけに風刺漫画家になろうと決意する……。
※実在した風刺漫画家ジョン・キャラハンの自伝を基に映画化した作品。
《感想》
本作はガス・ヴァン・サント監督が、今は亡きロビン・ウィリアムズに前々から映画化の相談を受けており、監督がウィリアムズの遺志を継いで作り上げた作品らしい。
内容としてはアルコール依存で事故にあったキャラハンが人生に絶望し、そこからいかにして風刺漫画家という道を見出していったかというもの。
作品では、物語前半は悲愴感が漂う感じなんだけど、後半に向かうにつれ、様々な人々の“愛”に支えられていくことによって徐々に明るく前向きに振舞うように成長していくキャラハン。そんな彼の人生を演じたホアキン・フェニックスの演技がとても光ってました。ロビン・ウィリアムズが演じるキャラハンも観てみたかった気持ちもありますが、ホアキンの演技が良かったのでこれはこれで良かったですね!
絶望的な状況から立ち直っていくキャラハンの人生を観て勇気を貰える作品で、静かな展開ながらも良質な人間ドラマであったという印象でしたね。
問題は風刺漫画の内容が日本人の感覚で笑えるのかがちょっと疑問だったのと、現在と過去の話が頻繁に行ったり来たりするので時系列がごちゃごちゃし過ぎな感じが否めなかったですね。それが個人的に気になる点でした。
それと本作は、キャラハンの人生をよりリアルに描いていた印象で、映画的な演出で盛り上げようという感じではなく、どちらかというとドキュメンタリータッチの演出が比較的多い印象だったので、そこが退屈と思うか、それともリアリティがあって好みと思うか、が評価の分かれそうなポイントだと思いました。私は割と好きでしたよ😄