140字プロレス鶴見辰吾ジラ

ブレードランナー ブラックアウト 2022の140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

3.5
「ブレードランナー2049」へ続く3本の短編映画の第1弾。アニメーションによるブレードランナー世界への挑戦というよりもブレードランナー自体の儚く、虚しく、地に足のついた未来像がアニメというイデアに最も近い表現にてとき放たれる。レプリカント製造禁止へと追い込んだ”大停電”の顛末を描いたレプリカントの反乱は、”ローグワン”のように物語の前置きに語られながら、レプリカントの鳥籠の中の儚さから、前進せんとする躍動のファーストステップにほんの少しの希望を抱き、世界は暗闇に包まれる。虐げられた者に祈る我々を見透かしたような15分。