タカシサトウ

デンジャラス・デイズ/メイキング・オブ・ブレードランナーのタカシサトウのレビュー・感想・評価

3.9
[カットされた場面]

  映画作りというものが、如何に大変なことかが分かる。リドリー・スコットが大勢のスタッフをまとめ、次々とアイデアを映画に盛り込んでいったのには、目を見張るばかりだった。だが、現場のスタッフと大衝突して険悪になったりもあったと。本当によく映画が完成したと思う。

 また、試写での観客の反応が悪かった為に、最後にはリドリー・スコット抜きでデッカード(ハリソン・フォード)の独白の説明を入れることに。それで、彼は「ブレードランナーディレクターズカット版」や「最終版」では、自分の思う通りのデッカードの台詞が無いものにしている。

 また、デッカードが、レプリカントであるという象徴としてユニコーンの夢を見るシーンも、意味が分からないという事で劇場公開版では切られてしまったと。リドリー・スコットとしては納得できないものだったろう。でも、私は、デッカードが人間であるからこそ、レプリカントに命を助けられる展開の方が意味が深いように思うのだが。

 オリジナル版を観たばかりなので、こんなにいろいろ考えることが出来て、なかなか面白かった。(2017.10.30)