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日日是好日のTSのレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
2.6
【とある茶道教室にて】60点
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監督:大森立嗣
製作国:日本
ジャンル:ドラマ
収録時間:100分
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2018年劇場鑑賞87本目。
え。。これ良いんですか?樹木希林さんの遺作ということで過大評価されすぎな気もするのですが。。樹木希林さんは何も悪くない。確かに茶道の知識を知るのには面白い作品でありましたし、生きる意味を再確認してくれるものでもありました。しかし、これも『ハナレイベイ』と同じくかなり冗長的であり、これは超個人的な意見で恐れ入りますが、やや樹木希林さんの遺作を意識していないか?とも思えてしまいました。このタイミングで樹木希林さんに生きる意味を語らせるのは肯定的にも否定的にも捉えれるのですが、僕はやや映画界のあざとさを感じ取ってしまいましたのであまり印象は良くないです。

おっちょこちょいの大学生典子は、母親の勧めから茶道教室に通い出す。従姉の美智子とともに武田のおばさんの稽古を受けることになるのだが。。

ただものではない茶道教室に行くのですから、とんでもない稽古を受けるのかと思いきやそうでもない。武田のおばさんは最初から優しく丁寧に教えてくれます。途中で豹変する描写があるのかと思いきやそうでもなく、最後まで良き優しい師を樹木希林さんは演じます。
さて、今作の最たる欠点は主人公典子が割とどうしようもないという点です。まあでもある意味リアルがあり、何をしたいのかわからないからとりあえず母親に勧められたものを永続的にやるというのも一つの動機として挙げられてしまいます。この作品は不思議なことに26年もの時間幅があるのにも関わらず、主人公の黒木華と樹木希林さんは一切歳をとらない。いや、歳はとっている設定なのですが、歳をとらせている工夫が見られない。この雑さも気になりましたし、あんた40後半にもなってあまり前に進んでいないのは致命傷ではないかと思ってしまいます。

樹木希林さんには何も罪はないですが、こればかりはちょっと微妙と思わざるを得ない。でも、樹木希林さんが最後に言い放ったあの言葉は印象的であり、それこそが人生であると思えました。樹木希林さん、ご冥福をお祈りします。
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