ひとみちゃん

日日是好日のひとみちゃんのレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
4.5
日日是好日。
その一日をこだわりやとらわれを一切捨ててありのまま生きること。
まさにこの言葉の意味を体現した映画だった。

主人公はこだわりや屁理屈のある大学生で、あるとき母の勧めで、近所のお辞儀や所作からお見受けすると只者ではないと噂のおばさんのところへ茶道を習いはじめることになる。
自分とは真逆の竹を割ったような性格のいとこと一緒に。
初めのシーンは茶道一色。
けれどその趣味で続ける茶道と人生も並行して映されている。
日々はなかなか思うようにいかないことばかりに思う。
自分より何でも先に先にと進んでいくいとこ、そしてきらりとひかる才能を持ち合わせた後輩の登場、自分の居場所について、結婚直前の恋人の裏切り、33になって初めて経験するひとり暮らし、そして父の死。
たまに休みながらも美味しいお茶を飲みにいきたくて続ける茶道。
長く続けることからわかることもたくさんあるはずだ。
茶道は静寂の中で行うものだから、自分と向き合う時間もたっぷりと与えられる。
その中で、主人公はひとつひとつ、ありのままにいろんな事象を受け止めてきた。
それが茶道を通じて学んだ一番の収穫なんじゃないかな。
私も習い事を続けているけど、こんな風に結果自分に何か良く作用するものであったらいいな。
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