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こどもしょくどうのmuraのレビュー・感想・評価

こどもしょくどう(2017年製作の映画)
4.3
食べ物に恵まれた子供が、食べ物に恵まれない子供のことを思う。先日の東京大学入学式の祝辞を思い出した。

少年の両親は食堂を営む。家に帰ればボリューム満点の美味しいご飯が待っている。家庭に恵まれず、イジメを受ける友達をいつも家に招いて、一緒にご飯を食べている。ただ、イジメを止めることはできない。あるときふたりは橋の下で車上生活を送る幼い姉妹の存在を知る。姉妹は父親から捨てられ、食べ物にもこと欠く状態。少年は姉妹を救おうと、家に招き入れる…

社会ってこんなにひどいかぁ?…と設定に無理を感じなくもない。ただ社会の無関心を強烈に意識させたいのだろうから、行き過ぎは覚悟のうえか。

大人は見て見ぬふり。子供もそれにならって見て見ぬふり。でもこの少年はそこから脱け出そうともがく。勇気をふりしぼる。そしてそれが大人にも影響を及ぼす。一方でイジメを受けていた少年も、そこから脱け出そうと勇気をふりしぼる。

そう、これは「無関心」から脱け出そうとする少年たちの成長譚なんだと。

虹の雲(彩雲!)と成長を遂げた少年たちがこの世の救いということか。いいな。

で、姉妹の姉の方を演じた女の子がなかなか。目がいいなと。将来どんな役者になるのか楽しみ。