RIO

50回目のファーストキスのRIOのレビュー・感想・評価

50回目のファーストキス(2018年製作の映画)
3.0
寒い…寒すぎる。

台詞、口調、ストーリー展開、何から何まで、薄ら寒い茶番を見せられているかのようで凍える。

良いところと言えば、太賀の筋トレバカのキャラと長澤まさみの美しさくらい。

山田孝之は日本俳優の中でもずば抜けて演技が上手い役者で、どの出演作でも絶対的な安定感が見込めるけど、今作は意外と普通な感じで、光るものはあまり感じなかった。

おそらく、それは脚本の寒さにある。

寒いというのも、
ギャグがすべっているから寒いのではなく、全力で真面目なことをやってるのが思いきり空回りしているのが寒いんです。

台本に無いアドリブ演技で笑わせにきたり、なんでもないような平凡な会話を誇張して笑いに変える、ゆる〜いくだらない笑いが、福田作品の醍醐味であり、面白味だと思うから、福田監督のドラマは好きだけど、

それを2時間の尺でやられても、苦痛でしかない。
しかも、真面目なムードで。

自分の身の丈にあったものを撮ればいいのに、無理に大作に手を出す。
ゆるい笑いが醍醐味の銀魂などの場合、また話は別だが、大抵は空回りして失敗する。

成功したとしても、ヒットどころか、セーフティバントでギリギリ出塁できるレベルだ。

なぜなら、何を撮ってもテレビドラマ水準だから。
福田映画が醸し出す違和感は、
笑っていいともの最終回、力不足で空回りしてスベりまくるナイナイ岡村の場違い感と同じようなものだ。

どうか福田監督にはこれ以上”大作”に手を出さないでほしい。

福田作品は、ヨシヒコレベルで十分だ。
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