A

ブレッドウィナー/生きのびるためにのAのレビュー・感想・評価

5.0
観て良かった。自分の中にある常識が全く通用しない作品だった。見終わってから調べてみたら、原作もしっかり現地の女性や子供たちから取材して作られているそうで…

女性の行動がとにかく制限されていて、男性なしでの外出が許されない社会なのに、「娘に本を読み聞かせた」という罪で父親が連行されて投獄されてしまう。残ったのは母と姉妹二人、そして幼い弟。外に出られても女だけなら物を売れないと言って食料さえ売ってもらえない。そんななか、次女のパヴァーナが髪を切り、男装して家族を支えようとするところから話が進んでいく。

女じゃない自分になって、女の姿をしていた頃には感じられなかった自由を感じて喜ぶ姿が印象的だった。買い物に行っても嫌がられないの。
パヴァーナのお父さんを陥れた子について、なんてムカつく男の子なんだろうと思って、男に生まれただけだろ、なんて苛々しながら見てたけど、結局その子も戦争が始まったら連れていかれるただの駒として描かれてなんとも言えない気持ちになってしまった。頭の硬い嫌なタリバン兵もいればもちろん優しいタリバン兵もいて、でも世界ってきっとそうなんだろうなあ、と思った。
A

A