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ブレッドウィナー/生きのびるためにのsonozyのレビュー・感想・評価

4.5
タリバン政権下のアフガニスタン・カブールに生きる11歳の少女パヴァーナとその家族の人生を描いた、原題『The Breadwinner(=稼ぎ手)』がNetflixで公開されました。

アイルランドのアニメーションスタジオCartoon Saloonによる2017年作品。

アニー賞(アニメのアカデミー賞)でベスト・インディペンデント作品賞、アカデミー長編アニメーション部門ノミネート他。
(様々な社会活動に尽力するアンジェリーナ・ジョリーがエグゼクティブ・プロデューサーの一人として参加してます)

原作は、デボラ・エリスによる同名の小説。

女性は男性同伴でなければ、一歩も外へ出られず、もし見つかれば、家から出るな!と罵声を浴びたり、暴力をふるわれたりする状況下。

戦場で片脚を失った父と街で衣服を売ったりして日々の生活を稼ごうとしていたが、そこにかつての教え子のタリバン兵に出会いもめ事となり、後日、その教え子の指示により父は突然連れ去られ刑務所に入れられてしまう。

父のいなくなったパヴァーナの家は、母と姉、まだ幼い弟の4人となり、パヴァーナは髪を短く切り、男として外出し、父の代りとなり頑張る。

そして、母姉の反対を押して一人遠方の父に何度か会いにいくが、相手にされず押し返される。

街で妻に関する悲しい手紙を読んであげた、字の読み書きが出来ない大男の優しさで、ついに父と会えるパヴァーナ。。

パヴァーナが弟に語る、ゾウの王の物語とシンクロしながら、こんな理不尽な環境下でも勇気を持って立ち向かう少女の姿を描いた、素晴らしいアニメーションでした。
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